
株式会社タカキュー様

管理本部
経営企画部 情報システム課
課長
押川 毅彦 様
管理本部
経営企画部 情報システム課
マネージャー
木村 健 様
株式会社タカキューは、1950(昭和25)年に創業し、現在120店舗のチェーンストアを有する紳士服・紳士服洋品雑貨および婦人服・婦人服洋品雑貨を扱う小売専門店です。
創業以来の「お客様最優先」の経営理念をもとに、「Enjoy Fashion! Enjoy Life!」をテーマに掲げ、「ファッションアパレル専門店をコアとしたライフスタイル提案企業」として独自のポジショニングを設定。日本を代表するファッション専門店となることを目指し、事業展開を行っています。
課題
20年以上オンプレミスで使用してきた基幹システムデータの不透明化とネットワークベンダーのサービス終了による代替ネットワークへの早急な切り替え
解決
- オンプレミスからのクラウド移行でIT投資コストとランニングコストの大幅削減
- クラウド化によってデータの可視化が実現
- ベンダーに依存しない社内作業の実現でコストおよび時間の削減
- 全店舗のルーター入れ替えによるネットワークの改善とイニシャルコストの大幅削減
- 高技術を駆使したアイデアと課題解決に向けた実現可能なご提案
提供サービス
- デジテラス クラウドインテグレーション(導入支援)
- デジテラス フルマネージドサービス(運用代行)
- 店舗ネットワーク切替
デジテラスの導入前・
当時の状況
古いオンプレミスシステムのブラックボックス化に困惑
当社は、20年以上にわたり、メインフレームを使用した基幹システムや周辺システムをオンプレミスで運用してきました。その結果、「販売管理」「在庫管理」「会計」などを扱う基幹システムのデータの詳細を把握する社員がいなくなり、どのシステムが稼働しているのか、どれが停止しているのかが不明な状態が続き、完全にブラックボックス化していました。
このような状況から、基幹システムのリプレースを重要な課題として位置付け、オンプレミスからクラウドサービスへの移行についても検討を行っていました。
既存ネットワーク終了で代替ネットワークを模索
そんななか、利用していたネットワークのベンダーよりサービス終了の知らせが突然届きました。早急に代替ネットワークを探さなければなりませんでしたが、どのベンダーに問い合わせてみても、全店舗におけるルーターの入れ替えや回線の変更が必要であり、膨大なコストがかかることが判明しました。
そこでなんとか既存のネットワークを使用する方向で解決する方法がないか検討を続けていましたが、日に日に時は過ぎていき、サービス終了まであと2カ月を残した時期となり、決断を迫られていました。
デジテラスの導入を
決めたポイントは?
信頼できる技術と優位性のある
サービス&セキュリティで
コスト削減も実現
基幹システムの稼働においては、すでにBIツール(※)でデータ分析基盤を稼働させていた、OCIの仮想マシンサービスを運用することに決定していました。そこで当社の課題解決に向けて、日本オラクル社より信頼できるパートナー企業としてNo.1デジタルソリューション様をご紹介いただきました。
貴社によるシステムのクラウド化のご提案は、サービス面とコスト面において優位性があり、さらに24時間365日の有人監視体制は大変魅力的で、夜間にシステム処理を行うこともある当社にとって不可欠な要素でもありました。
さらに、既存ネットワークのサービス終了までタイムリミットが迫るなか、実現可能かつ低コストで交換できるネットワーク代替案をご提案いただき、大きな希望と期待を抱くことができました。
※BI(Business Intelligence)ツール:
BIツールは、企業や組織が持つさまざまなデータを収集・分析して可視化し、経営や業務に役立てるソフトウェアやアプリケーションです。 BIは「ビジネスインテリジェンス」の略で、ビジネスの意思決定に関わる情報を意味しています。

導⼊後、どのように
改善したかを
教えてください。
クラウド化により年間約30%のコスト削減を実現
オンプレミスからクラウドへの移行により、ハード更新の必要が無くなり、IT投資コストが平準化しました。また店舗ネットワークの切り替えに際し、休眠在庫だったルーターを利用した切替方式をご提案いただいたことで、イニシャルコスト(初期費用)を大幅に削減することができました。
基幹システム関連のランニングコストを汎用機の頃と比較すると、年間トータルで約30%の削減を実現しています。
データ作業も社内対応可能で、コストと時間を削減
従来は、POS(※1)から上がってくるデータのなかで、入出庫のデータや新たに追加した項目のデータなど、DWH(※2)に入ってこない分析用のデータについては、社員が自力で抽出することができませんでした。汎用機の文字コードが特殊で簡単には扱えないため、データまで行き着くことができない状況だったのです。例えば、もう少し視点を変えた分析を見たい、というときでもベンダーに頼らなければならず、そのための時間とコストがかかっていました。
そんな状況から、クラウド導入後は、全てのデータの可視化が実現しました。基幹システムからDWHにデータを抽出する場合も、現在では社内で素早く対応できるようになり、コストと時間の削減につながっています。
※1 POS(Point of Sale):「販売時点情報管理システム」のこと。小売店や飲食店などのビジネスで使用される、販売や取引の管理を行うためのシステムです。POSシステムは、商品やサービスの販売処理、在庫管理、売上分析などを効率的に行うためのツールです。
※2 DWH(Data Ware House):企業内のシステムやアプリ、クラウドサービスなどから定期的にデータを収集し、時系列に蓄積していくデータサーバーです。データを一元的に管理し、BIや分析のためにデータ活用できる環境を提供します。
ネットワークの難題も
確かな技術で解決
既存ネットワークのサービス終了に伴い、新たなネットワークの構築をどうするかという課題が最も悩ましい問題でした。当社の希望としては、既存のネットワークを使用することと、できれば新たなルーターを購入せずに乗り切りたいということでした。
そこで貴社に相談したところ、エンジニアの方から既存ネットワークを使用したまま可能な方法をご提案いただきました。
必要なのはルーターだけでしたが、たまたま当社には余剰分のルーターが100個以上あり、120店舗をまかなえるだけの量がありました。
そこで、余剰分のルーターを店舗数分用意し、こちらのデータを先に書き換えしてから各店舗のスタッフに旧ルーターと交換してもらうという、全店舗挙げての一大作業に取り組むことになりました。

前代未聞のルーター交換指示を全店舗で完遂
書き換えたルーターを120店舗に送り、決められた日時にそれぞれの店舗のスタッフが一斉に交換しました。1日40店舗ずつ3回に分けて実施し、テストなどを入れても1週間で交換作業が完結。用意されたマニュアルが素人向けで分かりやすかったこともあり、驚くほどスムーズに全店舗でのルーター交換を完遂できました。トラブルも失敗もなく完璧に交換できたうえ、その直後からスムーズにネットワークが利用できたので、本当に驚きました。商品の入出荷の流れが止まってはならない物流センターでのルーター交換が一番ヒヤヒヤしましたが、こちらも何の問題も起きず、心配無用でした。
これも高い技術と知見を持った貴社のエンジニアの方々のおかげであり、信頼感がますます高まりました。ご提案やお見積もりの対応も早く、サーバ構築等を遅滞なく行っていただきました。クラウド化のプロジェクトがスタートしてから1年半くらいの期間でクラウド移行に成功し、とても満足しております。
クラウド化によりランニングコスト65%を削減
今回のクラウド化では、インターネットのインフラに既存のネットワークを利用し、システム構築には貴社推奨のパッケージソフトウェアを使用しました。またOCIのVPN(月10TBまで無料)を通じてネットワークに接続しているため、物理的な接続コストや通信回線の維持管理コストが削減され、さらに仮想化UTMの導入により、ランニングコストを65%減まで大幅に削減できました。
オラクルは高いイメージがあるかもしれませんが、実際に利用してみるとむしろ安くて大幅なコスト減につながるということを実感しました。
今後弊社に
期待することを
教えてください
貴社のエンジニアの皆様は高度な技術と深い知識をお持ちで、常に信頼しております。こちらからの急な依頼や無理な要求にもかかわらず、的確なアドバイスとご提案をいただき、大変感謝しております。今後もその豊富な見識と確かなスキルで私たちを支えていただき、当社のDX推進にご尽力いただきたいと思っております。特に、改善のアイデアやソリューションの活用方法、クラウド化の促進、システム運用の改善など、多角的な視点からのご提案とその実現に向けたご支援を引き続き期待しております。
